15の夜

素敵なニュースですね!10代の頃、友達の中に何人か熱狂的な尾崎信者がいました。それはもう熱狂的で校舎の窓ガラスを意味無く割ったりする困り者でした。尾崎豊さんが突然死んでしまったあの日。ちょうどその日、私たちはみんなで集まってお好み焼きパーティーをしていました。


その衝撃的なニュースのがブラウン管から流れてきたとき、尾崎信者の友達はお好み焼きのもとがはいったボウルをガシャーンと床にぶちまけました。誰かが「ああ、山芋入れすぎた。ぐちゃぐちゃだ。」と呟いたことを覚えています。


もうひとりの尾崎信者の友達(泉ピン子似)はその場にはいなかったので電話してみたけれどつかまりません。その後もピン子とは連絡がとれず、とても心配していました。何日かたった頃、電話が鳴りました。「テレビ観て!!はやく!!」急かせれてテレビをつけるとワイドショーで尾崎豊さんの告別式の様子が放送されていました。雨の中にたくさんの参列者。たくさんの傘。みんな泣いてる。ギター弾いてる人までいる。…あ、あ?今やばいもん見た。目を凝らす私。い、いた!いたよ。生気の無い表情で佇んでるピン子発見!


ピン子も今じゃすっかりいいママになって、よりいっそう泉ピン子化して、あの時のことは笑い話になっているけれど、当時は気の毒で笑えませんでした。もうひとりの友達も、「今、部屋にゆたかがきたの!!!」と夜中に電話してきたりしてとても怖かった切なかったです。